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@ 神無三郎 『飛行船』 | ||
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関大介 ― はじめて解いたフェアリーとなりました。手順は追っていけば分かりやすかったです。7連続合×2回がいとも簡単に表現できるのに感動。
宮谷保可楽 ― 歩連続合にあわせて飛行船らしく飛車がのんびりプカプカと流れていく。
☆7連続歩合が2度出てくる作品。どちらの連続合も同一の飛に対して行われるのが見事です。これを成立させたのが一回目の連続合が終わった後にさりげなく挿入された95桂合。これで、飛が香の裏に隠れ、後に再び顔を出して2回目の連続合が出現することになります。
詰田竜介 ― 収束金合に気付かず迷った。できれば歩は14枚全部取るようにしたいけど欲張りすぎかな。とにかく左右からのダブル7歩連合は見事。
☆収束はまずまず無難なまとめ。最終手が金打までなのは、『真夏の夜の夢』と統一を図ったものでしょう。
A 神無三郎 『真夏の夜の夢』 | ||
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須藤大輔 ― 1番と同じく、歩の連合い2回はお見事。最後に6筋を叩くところは歩が足りるかどうか心配になりました。
池田俊哉 ― こちらは一列と9列の7歩連合の組合せ。こちらもすばらしい
☆両氏の評で語られている通り『飛行船』と対をなす7連続合2回の作品。完成はこちらの方が先でした。
中村悟一 ― (54香と香を手放した後で)39と・59歩がなければ、36手目から58玉といきなり収束に入れますね。つまりこれら2枚は途中から邪魔駒になるので、その消去がテーマになっている構想作といえるのでしょうか。
☆本作で感心するのは、合駒で稼いだ歩の消去に6筋を2度活用していることでしょう。右の評のように構想と捉えることも可能なくらいうまい仕組みで出来ています。また、序の歩消去も当然とは言え味の良い手順。三郎氏の確かな作図技術が示された作品です。
B 神無太郎 『飛行艇』 | ||
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【Kマドラシ】同種の駒が互いの利きに入った状態では互いの利きがなくなる。
☆こちらも歩の7連打2回の作品。ところが歩を連打するのは攻方。自殺するために邪魔な歩を全部玉方に取って貰おうというわけです。
宮谷保可楽 ― 飛行艇というだけあってシンプルかつスピーディー。短手数のせいか。
☆最初の連打が終わると息をもつかせず、次の連打が始まります。のんびりムードの『飛行船』と違って、こちらの歩の連打はマシンガンを想像させます。
作者 ― 元ネタは『飛行船』と上田吉一氏のKマドラシばか自殺詰(詰パラ93年10月)。逆算プログラムrfm(レトロfm)を使って二度の連打の連結部を得た。人間の着想を機械で具体化した一好例。
☆ レトロfmはまだ実験段階。やがてfmと統合されて皆さんの前にも姿を現すでしょう。乞うご期待。
C 神無右京 | ||
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☆初手22角が最近作者の凝っている「中途半端な限定打」更にその角を「成れる位置に不成で行く」という凝った手で活用しています。普通の詰将棋なら、これを実現するために打歩詰を絡めるところですが、本局ではマドラシルールをうまく活かしてこの構想を実現しています。
☆本作の正解者はたった2名。そのうち唯一の評がこれ。
酒井博之 ― 後手持駒制限はセコイ感じは否めない。
☆ ちょっと厳しい評だったせいか作者はこう言っています。
作者 ― 次回リベンジを狙います
☆ そんなに悪い作ではないと思いますが…
D 神無太郎(六郎原案)『龍踊り(じゃおどり)』 | ||
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☆ 攻方取禁のため、攻駒1枚によるいわゆる「スーパー詰将棋」の詰上りを目指す必要があります。飛金を盤上に発生させて、最下段で詰上る構想は浮かぶとして、どうやってそれを実現するかが問題。
駒井信久 ― 37金合や54金合を考え、どうしても39手かかり悩んだ。完全限定とはすばらしい。
作者 ― 神無六郎氏の原案図に神無三郎氏が早詰指摘。その手順中の合駒ブロック生成部分を純粋培養したのが本作の収束。序は合駒制限用の配置駒に別の意味付けをするため無闇に逆算したものだが、龍が回転しながら玉を追う収束と呼応しており、うまく行ったと思う。
☆ 確かに。佳作と言って良いでしょう。
E 神無大九郎 『なりなり14』 | ||
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☆難解であり、かつ良く出来たパズル。この初形を見て、67地点を自分の駒で埋めて、69銀成までの詰上りが浮かぶかどうか、そしてそれを実現する手段として、37の成銀を生の銀に換えておく手段が浮かぶかどうか。正直、解説を任された私自身、これを自力で詰めることはできませんでした。
駒井信久 ― 初め後手銀を69に退避させる方法を考えたが、手数短縮できず断念。そこで37退避に方針を転換したが、なおも苦戦。金を使って49に玉を誘導する所が巧妙でなかなか発見できなかった。
酒井博之 ― スゴイ!全くスゴイ!どうしたらこんな作品を思いつくのだろう? めまいがしそうだ。
☆ 狭い場所での密室物、百手もの長編で、手順を唯一解に絞ると言うのは、非常に難しい作業です。この作品を完成させた大九郎氏の努力には頭が下がる思いがします。
【総評】
工藤聡明 ― 七連歩合シリーズ非常に楽しませて頂きました。フェアリーでこのような構想が実現できるとは考えた事もなかったので夢のようです。
☆ 今後も楽しめる氾濫を目指して頑張ります。
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