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解答

 


第36回(2000.7.17)出題 全国大会記念 握り詰特集の解答

 

【出題時のコメント】

 いよいよ今年も詰将棋全国大会が開かれます。そこで、当ホームページでもそれを祝して、全国大会連動企画を行います。その企画とは、全国大会の握り詰と同じ使用駒(玉飛金金銀桂香香歩歩歩歩歩)でフェアリーの握り詰をやってしまおうというものです。出題は合計3題。各題1名ずつに賞品として「神詰大全」が当たります。また、今回の出題の結果、上位3位までの方にも「神詰大全」を進呈します。1題1点分で解答成績に加算されるので、解答成績を一気に加算するチャンスでもあります。皆さん、奮って解答して下さい。

 

【ルール説明】

  • ばか詰
     先後協力して最短手数で、受方の玉を詰める。
  • 打歩
     通常とは逆に打歩詰以外の詰みを禁手とするルール
  • 対面
     敵駒と向かい合うと、互いに利きが入れ替わる
  • 1.

     

    【詰手順】

    22銀 同金 12歩 同玉 24桂 11玉 12歩 同金引 同桂成 同玉
    13金 11玉 22金 同玉 13金 11玉 12歩 まで 17手

    【解説】

     本特集のトップバッターは神無太郎氏。盤面が四角い形をしているので、興味を惹かれます。また、手も限られているので、かなり解きやすい作品だったと思います。密集形をほぐすために銀、歩を捨て、桂で手掛かりを付ければ、後は最短手順探しです。結局、金を2枚ともはがして12歩までの打歩詰が実現します。
     本作が「ばか詰」ではなく「打歩ばか詰」となっている理由も、この最終形を見れば納得。最初も最後も盤面が□で同じ形なんですね。途中穴の埋まった■も現れるので、「□■■□」の4段曲詰などとこじつけることもできそうです。

     

    【正解者及びコメント】 (正解者8名:解答到着順)

    もずさん

    箱の中の細かい移動がかわいいです。

    mirさん

    密室型で、玉が狭く、この詰めあがりから逆算で解けました。

    須藤さん

    まずは小手調べ。それでも6手目取る一手と思って謎に苦心する

    ☆6手目取ってしまうと一歩不足になりますね(^^;

     

    大阪市の住人さん

    3度の1二歩打、2度の1三金打。

    ☆言われてみるとその通り。趣向的ですね。

    たくぼんさん

    簡単でしたが立体曲詰はいい味

    まぷさん

    初形がかわいらしいのと、短手数だったので、まず、この問題から取り掛かりました。
    駒を取るので不気味だったんですが、王手を続けていたら、解けました(^_^;;;;
    打ち歩ばか詰は初めてだったので、解けて嬉しかったです。

    北村 太路さん

    初形も詰上がりも3×3の四角できれいですね。

    いぬたさん

    初形と詰め上がりが同形。かわいい作品ですね。

    ☆この作品だけの解答が多いだろうと思ったんですが、これ単独の解答と
     いうのはありませんでした。
     やっぱり皆さん全問解かないと気が済まないのでしょうか。

     

     

    2.

     

    【詰手順】

    38龍 同玉 28金 39玉 38金 29玉 39金 18玉 29金 27玉
    38金 17玉 27金 18玉 17金 28玉 18金 29玉 19金 38玉
    29金 27玉 39桂 同と 38金 18玉 28金 19玉 18金 29玉
    19金 38玉 29金 49玉 39金 58玉 49金 67玉 58金 66玉
    57金寄 55玉 46金 44玉 35金 55玉 56歩 46玉 47金 まで 49手

    【解説】

     三郎氏得意の密室パズル。初手の金取りは当然ですが、そこからこの金をうまく操って詰型に持っていかなくてはなりません。まず、歩を消して、成桂をはがすのは妥当なところ。普通なら、この次は桂を使って香をはがしに行くところですが、どうやっても香をはがすことができません。実は香ではなく、と金をはがすのが正解です。
     と金をはがしてからは、密室の外に脱出しての捕り物劇。普通はこんな展開になってうまくまとまるはずがないのですが、壁を作っていた駒たちがうまく働いて、非限定もなく玉を捉えてしまいます。
     本特集でも出色の出来の本作。これが握り詰の産物とはとても思えません。

     

    【正解者及びコメント】 (正解者7名:解答到着順)

    もずさん

    壁の外に追い出すことに気づくまでに一苦労、
    そのあと、手数通りに詰ますのにまた一苦労でした。
    16で詰むと思ったのですが、完全にはずれました。

    mirさん

    20手目までは絶対。最初箱の中で、17金16玉29桂の詰め上がりかと思いましたが、19金17玉の形にならない。
    無理そうなのでと金をぱくって外に追い出す方針に変更すると、金2枚の詰め上がりは限られているので何とか解決。47金のほうを動かすのがちょっと盲点でした。

    須藤さん

    難問。桂馬入手後、つぎのターゲットを香車に絞って大失敗。どう考えても香を奪えないことに気づいて方向転換して左辺脱出に気づきました。そこからがまたうっとうしかったですが(^^;

    大阪市の住人さん

    (コメントなし)

    たくぼんさん

    まさか外に追い出すとは・・・、時間がかなりかかりました。手が狭いので気づきましたが

    まぷさん

    まさかの場外乱闘にいく手順まで、一苦労。これで詰みだろうと思って、香車の歩をのばしていくのは、51手。。ここから、もう一苦労あったとは。
    ごちゃごちゃやってなんとか解けました。。

    いぬたさん

    枠から飛び出してからが難しかった。

    ☆皆さんこの作には苦労させられたようですが、それだけの価値のある
     作品だったのではないでしょうか。

     

     

    3.

     

    【詰手順】

    79歩 59玉 69歩 49玉 59歩 39玉 49歩 29玉 39歩 19玉
    28歩 29玉 19歩 39玉 28歩 49玉 39歩 59玉 49歩 69玉
    59歩 79玉 69歩 89玉 79歩 98玉 89歩 87玉 88歩 同玉
    79歩 77玉 78歩 同玉 69歩 67玉 68歩 同玉 59歩 57玉
    58歩 同玉 49歩 47玉 48歩 同玉 39香 58玉 38香 47玉
    48金 まで 51手

    【解説】

     3作目は軽い趣向作。金に化けた歩による追い趣向+はがし趣向。どちらも対面ルールではよくある筋なので、使い古された感じはするのですが、歩が1・2筋でターンして同じ段を往復するので、何とか格好はついたのではないでしょうか。

     

    【正解者及びコメント】 (正解者8名:解答到着順)

    もずさん

    39香までは一本道でした。
    しかしそのあと詰め上がりに気づくまで1時間もかかりました。
    確かに詰みですね。

    mirさん

    往復させて舞台装置を消したらもう詰んでいたという感じです。
    うまくできている作品だと思います。

    須藤さん

    ルールを勘違いしていなければこれで詰んでいるはず。シンプルなハガシに好感持てます

    大阪市の住人さん

    (コメントなし)

    たくぼんさん

    気持ちよく解けました。収束が決まったのがさすがです。

    まぷさん

    対面も初めてだったので、不安でしたが、駒を動かしてみると行って戻ってランランラン♪と楽しく解けました。ただ、利きが変化するルールは、解けているのか、不安になります(^_^;;;;

    北村 太路さん

    最初のUターンする追いかけかたが動きがすごくおもしろかったです。

    いぬたさん

    これはうまいですねぇ。握り詰とは思えないです。

    ☆これは易しかったようで安心しました。
     既成手筋の集成で、あまり新味がありませんが・・・

     

    【総評等】

    まぷさん

    まず、握り詰でもこんな作品ができるのだと、あいかわらず感心します。
    全問解くぞ!と気合をいれてがんばりました。(3問もあるので、簡単なはず!と期待していたんですが、苦労しました。。。)

    北村 太路さん

    駒の種類をきめられても、こんなにおもしろいものを
    つくれるのは、すごいなあと思います。

    もずさん

    みなさん、どうしてさっと作れるのか不思議です。

    ☆握り詰は去年の「合宿」でもやったので、その訓練の成果が出たんだと
     思います。要は気合いです、気合い(←いいかげん)。
     皆さんも挑戦してみては?

     

    mirさん

    なんとか3位以内に食い込めたかな?

    ☆見事単独3位です。(^_^)

     

    須藤さん

    ホントは解いてる場合ではないのですが……。

    ☆忙しいところを解答ありがとうございます。

     

     

    【当選者発表】

    ☆まず「神詰大全」当選者の発表です。まず第36回終了時点で解答上位
     3名は
    たくぼんさん、いぬたさん、mirさんとなりました。
     すでに「神詰大全」をお持ちの方もいらっしゃいますが、改めて贈らせ
     て戴きます。

    ☆また、各題解答者からの当選はもずさん、まぷさん、北村 太路さん
     でした。

    ☆次回から懸賞出題でない普通の出題に戻りますが、どうかこれからも
     解答宜しくお願いします。

    (2000.8.14 七郎)


    第35回(2000.6.19)出題 の解答

     

    【出題時のコメント】

     今回の出題も「神詰大全」が抽選で当たる懸賞出題です。前回お知らせした通り、第36回終了時点での解答番付上位3位までの方にも「神詰大全」を進呈しますので、皆さん奮って解答をお寄せ下さい。
     さて、本作はサービス問題。慣れた人なら初形を見ただけで詰上りが分かってしまうんじゃないでしょうか。一気に詰め上げてください。

     

    ルール説明

  • ばか自殺詰
     先後協力して最短手数で、攻方の玉を詰める。

  •  

    【詰手順】

    98と 同玉 97と 同歩成 88と 同玉 87と 同と 78と 同玉
    77と 同と 68と 同玉 67と 同と 58と 同玉 57と 同と
    48と 同玉 47と 同と 38と 同玉 37と 同玉 28と 36玉
    37と 同と 27と 同玉 28歩 同と まで 36手

    【解説】

     盤面には玉以外は歩とと金だけ。普通こういう詰将棋は「豆腐図式」ちと呼ばれていますが、神無三郎氏はこれを「ひよこ図式」と呼ぶことを提唱しています。「歩兵(ひょこ)」だけでできているので「ひよこ図式」というわけですが、なかなか可愛いネーミングですね。皆さんも気に入ったら「ひよこ図式」と呼んであげて下さい。
     さて、作品の内容の方ですが、これが至ってシンプル。合駒も出ない形ですし、受方の駒も玉と歩しかなく、これらの駒を攻方王に引き寄せて詰めるしかないと分かります。
     手順は最初の4手が序奏。この後4手サイクルで王とと金を引寄せる趣向部に入ります。収束に入るところでちょっと迷いますが、詰上りを予想すれば、37とに同玉とする破調の発見はそう難しくはないでしょう。
     詰上りは煙詰。ば自豆腐煙、いや、ば自ひよこ煙という一作でした。

     

    【正解者及びコメント】 (正解者15名:解答到着順)

    ☆問題が易しかったのと、懸賞出題の相乗効果か解答者数は過去最高の
     15名! 感激です。賞品の当選者枠も急遽2名に増やしました。

    須藤さん

    思わず流れにのって「37と、同と」とやっちゃいますよね。
    易しいながらも最後の破調で引き締められました。

    ☆トップ解答は詰パラの須藤さん。出題翌日の解答でした。
     2着のt-tanakaさんとはタイムスタンプで約2時間の差でした。

     

    t-tanakaさん

    いやー今回は楽勝でした、今までで一番のサービス問題でしたね。
    はじめに手数を見たときはびびってしまいましたが紛れもなくてコメントに書いてあったように一気に詰め上げてしまいました。


    リンク先アドレスは変更しておきました。

    ☆HP引越しのため皆様にはお手数をお掛けしています。
     アクセスとかが重くなってないかなぁ、などと心配してますが、取り敢
     えず苦情とかが来ていないので大丈夫かな・・・?
     

     

    もずさん

    賞品につられて初めて解答します。
    「もず」と申します。
    (先週は解けなくて断念しました。)

    今回の出題は、私にも解けたくらいで簡単でした。
    △3六玉 が見つかればすぐですね。

    これだけと金がたくさんあって、
    「寄」とか「引」とか「右」とかが一度も出てこないのは、
    解答を書いていて少し不思議でした。
    (当たり前なのでしょうか)

    ☆今回は初解答の方も増えました。もずさんもそのお一人です。
     今後も解答宜しくお願いします。

     

    マプさん

     今回に限って暗算で解けました^^:
    パクパクと、と金をきれいに平らげて詰み。すっきりしました(^_^)

    ☆作る方も暗算でした。もっとも検討はfmを通してます。
     こんな作でも完全検討しようと思うと時間がかかるんですよ。
     なんと191時間・解析局面数約564億!

    mirさん

    これは暗算で解けました。全駒で煙詰も可能なのかな?

    ☆mirさん、お久しぶりです。
     全駒煙はむかし何作か発表されてましたが、それらと違ったタイプの
     煙詰の素材を見つけられるかどうか。それが創作の鍵ですね。

    たくぼんさん

    「詰め上がりが見えたので、前半24手と詰め上がりからの逆算を繋げて解けました。しかし豆腐図式の煙とは普通将棋じゃお目にかからないだけに新鮮に映ります。また、ばか自殺の煙(再会がなつかしいなあ)をお願いします。

    しかし解答ランキングで1番なんで、なぜか解答しなければと思うようになってしまった。
    やはり解答一筋(たまには創るけど)28年の本能か・・・・。

    ☆解答番付トップを走るたくぼんさん。毎回解答ありがとうございます。
     ば自の煙は「再会」がある意味で決定版になっていて、違うパターンを
     見つけられるかどうか・・・。見つかっても別の場所で発表したりして(^^;

    大西鉄矢さん

    詰み形は、これしかないのに、ちょっと悩んでしまいました。
    最初は、前半の内に7段目玉8段目とにしようとしてました。
    手拍子に38玉37と型にしないのがみそですね。
    この形がどうしてもだめなので、1筋戻したら解けました。

    ☆他の解答者の皆さんがどういう思考過程を辿ったかわかりませんが、
     たぶん大抵の人が一度3筋まで玉を持ってきて、そこでうまくいかない
     ことが分かって1筋戻したんじゃないでしょうか。
     この辺の見切りが早いか遅いかで解答時間に差が出たと思いますが。

     

    武内 洋介さん(当選)

    ばか自殺詰は難しいという先入観で、考える気もしなかったが、これならいける。

    ☆武内さんも初解答。この作品でば自ファンが増えてくれたとしたら、
     大変喜ばしいことです

     

    くるまさん(当選)

    36手詰で攻め駒が17枚、ということで、一回だけ捨て駒にならないんですね。それをどう生かすか、ということを考えたら自然と解けました。

    ☆見るからに煙詰なので、それを利用した解答法ですね。
     解答の手筋!?

     

    浦壁 和彦さん

    それにしても、うまく駒を使いきるものです。玉が3六まで出ていった
    あたりがミソでしょうか。

    ONLINE FAIRY MATE 156-03 の煙と、この作品とをみると、あともう一つ位(59玉?)での詰上がりも、出来ていそうですね。

    ☆実は縦、横、斜めで3つ作っています。横がこの作で、斜めがOFMに
     発表した作品です。あと、縦はまだ検討中。500時間越えてもまだfm
     での検討が終わらないんで、発表できないんです・・・。

     

    イトウタダシさん

    発見だと思うがきれいにできている。「可愛い玩具」か。

    ☆おっと、あのイトウタダシさんからの解答!
     うーむ、貴方も隠れフェアリストだったのですね!?

     

    泉 真理さん

    ☆泉さんは実に第7回以来の解答。今度は感想も書いてくださいね。

     

    北村 太路さん

    歩一色で、煙詰で、1手を除いて
    受け方全部駒取りで気持ちのいい
    問題ですね。

    盤面上部だとどうなるのかなと思い
    並べてみました。

    ばか自殺詰 54手詰(?)
    攻方:1一玉、2一と、
    1二〜7二と、1三〜9三と
    受方:9一玉、9四と

    ただ手数が余計にかかっているだけですね(汗)。
    検討は自分でしかやってないので抜けが
    ある可能性が高いです。
    (マシンパワーが足りないのか使い方がまずいのか
    FMで検討させれなかったので)

    ☆ご提案の図ですが、解いてみたところ50手になりました。
     手数の数え誤りでしょうか? 例えば次の手順です。

     81と 同玉 72と左 91玉 92と 同玉 82と上 93玉 92と 83玉
     93と 同と 82と 74玉 73と 84玉 83と引 同と 74と 93玉
     84と 82玉 72と 同玉 73と 同と・・・以下50手詰

     この手順だと2個所非限定がありますし、まったく別の詰め方も
     あります。ここはひとつ 93と→94と として36手詰としてみては
     どうでしょうか?(妥協し過ぎ?)

     なお、この種の問題をfmで解くときは、/M10オプションと/ELTオ
     プションを使うと早く解けます。さすがに50手詰は無理ですが、上で
     提案した36手詰だと11時間程で全検することができました。

     

    北詰 正顕さん

    何気なく覗いたら締め切り直前でした。「神詰大全」につられた初解答ですがよろしくお願いします。

    ☆懸賞につられた解答、大いに結構です。そのための懸賞ですから。

     

    いぬたさん

    一気に詰め上げさせていただきました。
    解答者数が楽しみです。

    ☆いぬたさんで15人でした。もちろん最高の数字。

    ☆抽選プログラムによる厳正な抽選の結果、「神詰大全」当選者は武内
     さんとくるまさんに決定しました。今回外れた方も次回にチャレンジ
     してください。
     次回は全国大会連動企画。さて、何が飛び出しますやら。

     

    (2000.7.10 七郎)


    第34回(2000.5.22)出題 の解答

     

    【出題時のコメント】

     神無一族の2000年事業のひとつ、自選作品集「神詰大全」がいよいよ完成しました。6月10日から頒布を開始する予定です。作品集の内容紹介・お申込みなどはこちらのページをご覧下さい。

     さて、今回の出題から「神詰大全」が抽選で当たる懸賞出題が始まります。第34回〜第36回の出題は、解答者の中から抽選で1名に「神詰大全」を進呈します。また、第36回終了時点での解答番付上位3位までの方にも「神詰大全」を進呈します。皆さん、奮って解答をお寄せ下さい。

     

    ルール説明

  • ばか自殺詰
     先後協力して最短手数で、攻方の玉を詰める。

  •  

    【詰手順】

    34歩 42玉 43歩 32玉 33歩成 41玉 42と 同銀 同歩生 31玉
    41歩成 32玉 21銀 43玉 42と 33玉 32と 23玉 22と 同銀 まで 20手

    【解説】

     合駒が出てこない形なので、地道にやっていけば解ける問題です。例によって詰上りから先に考えましょう。まず銀2枚を縦に並べる詰上りですが、これは歩の数が足りなくて到達不能。どうしても受方の銀を1枚奪って、自玉の退路を塞ぐのに使うしかなさそうです。問題はどちらの銀を取るのか。一見、容易に取れる13銀の方に手が伸びますが、実はこれは不正解。直感とは逆に31銀を取る方が正解です。
     その取り方にも、と金の方を先に消して、生の歩の方を残すという工夫が要ります。綺麗な形をしていますが、案外一筋縄ではいかない作品だったのではないでしょうか。

     

    【正解者及びコメント】 (正解者7名:解答到着順)

     

    北村 太路さん

    受方3二銀、2二銀、2三玉を想像して「どうやったら2二にと金が来れるんだろう。不思議だなあ。」と暫く考えてしまいました。
    銀が一枚取られるとは思いませんでした。
    でも自分にしては早すぎる。
    まちがってないか少し心配です。

    ☆出題の翌日に解答到着。他の方は6月に入ってからの解答到着ですから
     ダントツのトップ解答です。もちろん正解。
     

    大西 鉄矢さん(当選)

    銀を取ってのを思いつくまで、数日。13銀しかとれないと思いこんで、1週間。だいぶ楽しませてもらいました。

    解答番付と懸賞に踊らされて解答してます。
    (管理人さんの思惑通り!?)

    ☆抽選ソフトをVectorからダウンロードして、厳正な抽選を行った結果、
     大西さんに当選が決定しました。「神詰大全」楽しみに待って下さい。
     

    たくぼんさん

    詰め上がりから逆算でなんとかいけました。序盤の42とから歩生はいい感じです。
    結構楽しめる好作だと思います。

    ☆解答番付トップを走るたくぼんさんは詰上りからの逆算という正統派の
     解き方できました。ところで、解答上位3位までには「神詰大全」を賞
     品として用意してあったんですが、注文で入手してしまったんですね。
     もう一冊送りましょうか?

    中年の独身者さん

    図を見て楽勝と思いましたが・・・。
    暗算で(たぶん)1時間ぐらい考えましたが、全然20手にならず、降参。
    並べてみて適当に動かしていると、「なるほど!」という手順を発見。

    と先と歩(??)なんて虫のよすぎて盲点になったのかもしれません。
    脱帽です。

    ☆この作の作り方について、掲示板の方でも質問を戴きましたが、実は自
     分でもよくわかりません。試行錯誤の結果のようでもあるし、ある程度
     計画した手順でもあります。つまりは似たような形をいろいろ試して、
     気に入った手順が出てくるまで、持駒や配置を変えていくという創作法
     です。ただし、めくら滅法の絨毯爆撃ではありません。(要するにテキ
     トーにやってるだけじゃないか、という声が聞こえる・・・(^^;)

    いぬたさん

    12銀、31玉型の詰め上がり(33歩成、31玉、22と、同銀まで)を目
    指していたら、間違って正解に辿り着きました。(^_^;)
    銀の取り方が絶妙ですね。

    ☆例えば持駒歩4枚・23玉・16手詰とすれば、33歩成、31玉、22と、同銀 までの詰上りが出てきます(12銀型ではなく受方23銀型の詰上り)。
     お暇なら考えてみてください。

    マプさん

     解答番付の最下位脱出に挑戦のマプです(^^

     好きなばか自殺だったので挑戦してみました。(私のリクエストが通ったでしょうか?)
    初めは合駒がでてこないので楽かと思ったんですが、甘かったです。
     まず、銀とらないと無理だということに気づくまで一苦労でした(^_^;
     その後は詰む形から逆に考えて絞込みを行ってから、ただひたすら、駒を動かしました。

     作意の銀の取り方はスマートですね。他の取り方だとどうしてもブサイクになので、途中で嫌になりました(^_^;;

    次回の作品も楽しみです。ありがとうございました。

    ☆番付最下位脱出おめでとうございます。一気に11人抜きですね。
     ばか自殺の出題は在庫の関係ですが、次もばか自殺の予定です。
     お楽しみに。

    くるまさん

     懸賞に惹かれて久々に解答しました。
     大駒が無く、最終形も予想できたので、ばか自殺詰にしては割とたやすく解けました。
     詰パラすら一度も手にしたことの無い私ですが、「神詰大全」、非常に興味あります!
     どうか当たりますように…

    ☆ごめんなさい、残念ながら当たりませんでした。恨むならこの私では
     なく抽選ソフトを恨んでください・・・じゃなくて、次回もぜひ解答して
     下さい。まだチャンスはありますよ。 

    ☆懸賞の威力か、解答者が増えました。今後もこれくらいの解答数がある
     と嬉しいです。
     ところで、解答発表が今回だけ日曜(11日)になったのは、ホームペー
     ジの引越しとの関係、ではなく単なる間違いでした。次回から月曜発表
     に戻します。

     

    (2000.6.11 七郎)


    第33回(2000.4.24)出題 の解答

     

    【出題時のコメント】

     「捨てればゴミ、分別すれば資源」などという言葉にあるように、世はリサイクルの時代。ゴミも有効な資源として活用することが大切だと叫ばれています。
     詰将棋のゴミと言えば「余詰」ということになるでしょうが、これも創作の上では貴重な資源です。作意より余詰の方の筋が気に入って、そちらで一局作ったなんて話はザラに聞くところです。
     さて、本作は前回に引続き龍を詰めるばか詰です。形も前回の作に似ていますね。果たしてどちらが元ネタで、どっちが余詰筋だったのか・・・なんて考えてみるのも一興かもしれません。

     

    ルール説明

  • ばか詰
     先後協力して最短手数で、受方の玉を詰める。
  • 龍王
     王(玉)の利きが龍の利きになる。

  •  

    【詰手順】

    42角生 71玉 53角生 62金 同角生 82玉 71角生 81玉 82金 まで 9手

    【解説】

     前回の問題に引続き龍王を詰める問題。前の問題は置いてある攻駒は馬でしたが、今度は角。「ということは、初手はきっと不成だ!」と気付いた貴方はもう一流の解答者です。そう、ばか詰では不成ができるときは、不成から読むのが鉄則。つまり、不成で行くと、受方に選択の幅を持たせることができるので、最も都合の良い逃げ方を選びやすいのです。
     本局では角を最後まで不成で行くことにより、龍を懐に抱え込むような形で詰ませることができました。よく見ると詰上りの形は前回の詰上りを上下反転させたようになっていますね。実を言うと前回の問題は、この問題を作っているときの副産物だったのです。

     

    【正解者及びコメント】 (正解者2名:解答到着順)

     

    中年の独身者さん

    すっかりぼけた頭でも一目。そんなあほな〜。
    妙に簡単で疑心暗鬼です。ルールまちがってるのかな?反則してないと思いますけど。

    ☆さすがに実力者。ぼけた頭でも一目でしたか。
     できましたら投稿の方もお願いします。

     

    昨日の猿さん

    馬+銀か馬+角の詰上がりだとばかり思いこんでいたので、生角+金の最終形はなかなか分かりませんでした。
    しらみつぶしに調べてやっと解けたような次第です。(お粗末)

    ☆某氏も馬の詰上りばかり探して泥沼に陥ったとか・・・
     でも執念で詰めてしまう辺りは根性が違います。

    解答番付を作成してみました。
     今のところ
    たくぼんさんといぬたさんが トップを走っています
     が、他の方も頑張ってくださいね。

     

    (2000.5.15 七郎)


    第32回(2000.3.27)出題 の解答

     

    【出題時のコメント】

     私がホームページを立ち上げるにあたって購入したソフトがあります。それはウィルス対策ソフト。万一にもこのページからウィルスに感染したファイルを出さないための配慮です。しかし、実際は2年以上そのソフトが動いたところを見たことがありませんでした。
     ところが先般、詰将棋メーリングリストにウィルス付きメールが流れて来ました。そこで、このウィルス対策ソフトが動くのを初めて見ることができ、「投資が無駄にならなかった」と妙に嬉しくなりました。・・・貧乏くさい話ですね。
     さて、今回の出題作は普通の玉を詰めるのではなく、龍の利きを持つ玉を詰めるばか詰です。もし、てこずるようなら
    第4回神無一族の氾濫の2番(神無六郎作)を見てください。きっと参考になるはずです。

     

    ルール説明

  • ばか詰
     先後協力して最短手数で、受方の玉を詰める。
  • 龍王
     王(玉)の利きが龍の利きになる。

  •  

    【詰手順】

    53馬 48玉 75馬 66銀 同馬 78玉 79銀 89玉 88馬 まで 9手

    【解説】

     龍を詰めるにはどうしたら良いか?
     ばか詰の常道である「詰上りから考える」方式に従えば、真っ先に浮かぶのは例えば「22銀13馬、12玉」といった詰上りではないかと思います。
     ところが本作はこれをちょっとひねってあって、なかなかそのような詰上りに到達することができません。実は正解は「玉は下段に落とせ」の格言の逆を行く、入玉型の詰上り。この詰上りさえ分かれば、本局を解くことはそう難しくはないでしょう。実はこの詰上り、ヒントである
    第4回神無一族の氾濫の2番(神無六郎作)の詰上りのひとつを左右逆にした形になっています。このヒントを活用できたかどうかも解図のポイントですね。

     

    【正解者及びコメント】 (正解者3名:解答到着順)

     

    マプさん

     ヒントをみて詰み形を決め付けて解きました。(^_^;;;

     フェアリー詰め将棋はこのサイトで初めて知りました。まだ、ルールの把握してないものがありますので、全問鑑賞できるようにがんばりたいと思います。(今のところ、ばか自殺詰が気にいってます。)
     
     では、これからも、神無一族ファンとして、素晴らしい作品を期待してます。(易しいのもお願いします(^_^;;;))

    ☆マプさんは初解答、しかも一番乗り!
     ばか自殺詰が気に入っているとは力強いお言葉です。
     これからも解答宜しくお願いします。

     

    北村 太路さん

    最初、1二玉、2二銀、1三馬かと思って、また駄目な筋の方ばかり追ってしまいました。9二玉も考えたんですが、下まで回ってくるのがなかなか思い付きませんでした。中合いの銀も見えませんでした。
    わざわざ8八に馬が行けるように6六に打つとは。そういう手は慣れてないので難しかったです。
    一路ずつずらすと限定にならなかったり、詰まなかったりで「うまくできてるものだなあ」と感激しました。
    次回も挑戦するつもりなのでよろしくお願いします。

    ☆この作品、狙いは比較的単純なんですが、余詰の発生には苦労させられ
     ました。結局、いろいろな玉と馬の配置の組合せを、しらみつぶしに試
     してみて、この形に落ち着いたのです。
     苦労の一端を理解してもらえて嬉しいです。

     

    いぬたさん

    馬筋に気をつけながら論理的に組み立てると、正解に辿り着きました。雲をつかむような作品ですが、うまく限定されていますね。

    ☆いぬたさんの解答は、締切前ぎりぎりに到着。
     論理的に解いたと言うことは、ヒントを見ずに解いたのでしょうか。
     お強い!

     

    (2000.4.17 七郎)

     

     


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